東洋的免疫力アップのためのおすすめのツボ押し4選

東洋的免疫力アップのためのおすすめのツボ押し4選

私たちがなぜ、毎日雨にも風にも負けず、元気に生きていられるのでしょうか。

転んでも、かさぶたができて、気づくとケガは治ります。風邪を引いても、ゆっくり休めば元気になります。

そう、それが『自然治癒力』誰もがもっている不思議なパワーです。

自然治癒力の柱は、自律神経・ホルモン・免疫の3つ。

その中でも今特に関心が高く感染予防に重要な免疫の力について、東洋医学的観点から掘り下げてみましょう。

東洋医学的な免疫で欠かせない「気」

東洋医学において、私たちが生命活動を維持するために重要な働きを担っている物質として「気・血・津・液(き・けつ・しん・えき)」があります。(日本漢方では気・血・水ともいわれます)

気血水

この4つの物質がお互いに支え合い、変化することで心身ともに健康に毎日を過ごすことができるとされています。

「気」は、鍼灸や漢方の世界でよく聞く言葉ですよね。

簡単にいうと、私たちが存在するためのエネルギーそのもの。

「気」が不足すれば、元気が無くなり、体力も落ちるし、免疫力も下がり、やる気もおきないし、病気にもなります。

「気」には4つの働きがあるとされており、その中のひとつが「衛気(えき)」という働き。その名の通り、私たちを衛るのが仕事です。

体をまもってくれる「衛気」の働きとは

衛気イメージ

「衛気」は食物から胃腸で吸収し、つくられた活動的なエネルギーです。

外は皮膚、内は内臓にいたるまで全身にくまなく分布しているとされています。

身体全体を纏っている見えない膜のようなものだとイメージしていただくと良いでしょう。

衛気は

などの機能があります。

「衛気」が十分に存在する=外部からの邪気の侵入を防ぐことができる

つまり、東洋医学的に免疫力が高い状態にあるといえます♪

「衛気」を高めるおすすめのツボ押し

「衛気」を高めるために特に重要な五臓は、肺・脾・腎と言われています。

それぞれの力を補い働きを高めるツボをご紹介していきます。

ポイント
ツボを刺激するときは心地よい強さで、3秒かけて押して、3秒かけて離す等して、呼吸を止めずリラックスしながら、ゆっくり行ってください。親指を重ねてもよいですし、先の丸いペンなどの道具をつかっても構いません。

肺の力を補うツボ:太淵(たいえん)

太淵
『太淵(たいえん)』:手首の内側にあり、手首のシワの外側で動脈の拍動を感じられる場所のすぐ外側

肺の気を補い、循環させ、整えるための重要なツボです。咳や痰などの呼吸器症状がある方にオススメです。

大腸の力を補い、表裏の関係から肺をサポートするツボ:曲池(きょくち)

曲池
『曲池(きょくち)』:肘の外側にあり、肘を曲げたときにできるシワの外側

大腸のはたらき、肺の気を整えるほか、風邪(ふうじゃ)を追い出し、体の熱を冷まします。臭いを伴う軟便・皮膚の炎症トラブル・アレルギー症状をお持ちの方にオススメです。悪寒・発熱などの風邪の初期症状にも◎

脾の力を補うツボ:太白(たいはく)

太白
『太白(たいはく)』:足の内側にあり、親指の付け根にある骨の出っ張りのすぐ後ろの凹んだところ

消化器の働きを高めるほか、余分な湿を取り除く、内出血が出やすい・鼻血・血尿・不正出血など血液が漏れ出さないよう保持する力を高めます。
慢性的な胃もたれ・膨満感、甘い物の過食などの症状がある過多にもオススメです。

腎の働きを補うツボ:太渓(たいけい)

太渓
『太渓(たいけい)』:足首の内側後ろ、くるぶしの骨とアキレス腱の間の凹んだところ

腎の機能高め、気を補います。腎の働きとは、発育成長・生殖器(婦人科も含みます)・水分代謝などです。
慢性腰痛、頻尿・尿もれ等の泌尿器系の悩み、足のだるさが出やすい、耳鳴り、めまいの症状がある方にオススメです。

まとめ

肺・脾・腎、それぞれの臓腑(内臓のこと)が、私たちが口にする食べ物を消化・吸収・排出し、正常に働くことで「衛気」の元になる「気」が作られます。

※もちろん上記の内臓以外の働きも大変重要で欠かせません

病気や心身の不調は突然訪れるものではなく、疲労の蓄積・生活習慣の乱れ・過度なストレス等を放置した結果、自分自身が招き入れてしまったもの。

「元気・病気・やる気・勇気…」

全て「気」という言葉がついている通り、私たちの心身が健康に過ごすために「気」どれほど重要なのかがお分かりいただけるかと思います。

今回は『衛気』の視点から免疫力を高め・維持するセルフケアをお伝えしました。

免疫力を高める様々な方法。その効果が発揮されるかは身体の土台がきちんと整っているかが肝心。乱れた生活習慣では、どんなに良いものを摂取しても効果は得られません。

まずは、あなたの素敵な笑顔をみせてください。その優しいパワーが「気」を補い、身体中を巡り、自分自身を衛る力になります。

その力があなた自身を癒し、そして周囲の大切な方々に、優しさと幸せの連鎖がつながっていく源となるはずです。

青木萌

青木萌

はり師・きゅう師

南麻布のプライベート鍼灸サロン「salon de moe -azabu-」代表。

ヨガや瞑想のインストラクター資格を取得し、ヨガ哲学の学びをいかした心と身体の治療を行っている。

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